株式投資をする際には、銘柄の選び方が重要です。銘柄には、時価総額や流動性などによって大型株・中型株・小型株という分類があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがありますので、自分の投資目的やスタイルに合わせて適切に選択する必要があります。今回は、小型株と大型株について、それぞれの特徴とメリット・デメリット、そして投資戦略とリスク管理について解説します。
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小型株とは何か
小型株とは、一般に時価総額と流動性が低い銘柄のことを指します。時価総額とは、株価に発行済み株式数をかけたもので、企業の規模を表す指標です。外国株の購入を考えている方は、小型株と大型株と必ずチェックしておいた方が良いと思います。流動性とは、市場での売買のしやすさを表す指標で、売りたいときにすぐに売れるか、買いたいときにすぐに買えるかということです。小型株は、時価総額が小さく、流動性が低いため、売買におけるストレスが大きいと言えます。
東京証券取引所では、TOPIX(東証株価指数)を補完する「規模別株価指数」の算出において、TOPIX採用銘柄の中から、時価総額と流動性が高い上位100銘柄を大型株、次いで高い400銘柄を中型株、それ以外を小型株と分類しています。この用語に出てきたワードを用語集で調べることができます。
大型株とは何か
大型株とは、時価総額と流動性が高い銘柄のことです。一般的に注目度の高い大企業の株で占められており、情報量が多いため、投資判断がしやすいと言えます。大型株は、市場の動きと連動しやすく、株価が安定していることが多いです。また、配当金や株主優待が充実している銘柄も多く、長期的な運用に向いていると言えます。
東証では、先述の通り、TOPIX採用銘柄の中から、時価総額と流動性が高い上位100銘柄を大型株と定義しています。この用語に出てきたワードを用語集で調べることができます。
小型株と大型株の投資戦略とリスク管理
小型株と大型株には、それぞれに投資戦略とリスク管理が必要です。小型株は、大型株よりも株価が急騰する可能性がありますが、同時に急落する可能性もあります。小型株には、伸びしろがあるため、株価が2倍、3倍に上がる可能性がありますが、場合によっては短時間で大きな損失を被るかもしれません。小型株は、市場の動きとは異なる動きをすることもありますので、個別の銘柄の分析が重要です。
小型株に投資する場合の戦略としては、以下のようなものがあります。
- 将来性の高い分野やニッチな市場を狙う
- 割安な銘柄を探す
- 一つの銘柄に集中投資する
- 短期的な売買を繰り返す
小型株に投資する場合のリスク管理としては、以下のようなものがあります。
- 損切りのルールを決める
- 分散投資をする
- 情報収集を怠らない
- 自分の判断に自信を持つ
大型株は、小型株とは逆に、株価が安定していることが多いですが、それゆえに大きな利益を期待しづらいというデメリットがあります。大型株は、すでに成熟している企業がほとんどで、これから更なる急成長は望めないのが一般的です。また、市場全体の影響を受けやすく、相場環境が悪化した場合には、株価が下落するケースが多いです。大型株は、中長期的な視野に立って株を選ぶことが重要です。
大型株に投資する場合の戦略としては、以下のようなものがあります。
- 配当利回りに注目する
- 世界情勢や将来性に注目する
- 安定的な業績の企業を選ぶ
- 長期的な保有を目指す
大型株に投資する場合のリスク管理としては、以下のようなものがあります。
- 配当や優待の減配や撤廃のリスクを考慮する
- 市場の動向を見極める
- 他の資産とのバランスを考える
- 保有株の見直しを定期的に行う